『仮面ライダー555 DVD7巻』
あらすじ
琢磨と冴子の襲撃によりベルトを奪われ、拉致される草加。巧は草加を救出するため、啓太郎と共にSMARTBRAIN本社に侵入する。
脱出を試みる巧と草加は、迷ううちに何故か会社の地下に存在する、かつての流星塾の校舎へとたどり着く。そこで二人は、SMARTBRAIN前社長であり草加や真理たちの義理の父親でもある、花形と出会うのだった。
後日、草加のもとに元流星塾メンバーから第三のベルト・デルタギアに関する連絡が入る。かつての流星塾のメンバーは、互いでベルトを奪い合う程にデルタの力に囚われており、それに巻き込まれ真理が誘拐されるまでに至る。
最初にデルタギアを送られた少女・沙耶や、流星塾メンバーでありながらオルフェノクとして覚醒した沢田、ラッキークローバー最後の一人、北崎などの登場で、事態は更に混迷の度合いを深めていく。
感想
- 人間同士の戦い
- 前巻までで「オルフェノクであろうとも人間ですよ」という線引きをしたからなのか、7巻以降は「人間同士の諍い」の構図が強まっているように思う。オルフェノクだから人間を襲うわけではない。オルフェノクがオルフェノクを襲うこともあれば、デルタのベルトを人間同士が奪い合うこともある。オルフェノクだから、とかは関係なく、ただ人間が人間を自分の利害や欲望に従って襲う。そういう話になりつつある。実にライダーっぽくないというか、なんというか。井上ライダーが独特たる所以なんだろう。
- こういう対立の様相を呈し始めた中だから、木場や海堂が象徴的な存在として機能するんだろうなあ。海堂の「(人間ではなくなったとはいえ)そんな簡単に人間を捨ててどうする。捨てようと思っても捨てられないところが、俺様のいいところよ」は、彼らの立ち位置を示す名台詞だと思う。
- それと対照的に、デルタギアの力でトチ狂った流星塾メンバーが実に酷い。かつての仲間同士でお互い罵り合うし、死んでも無反応だし、あげくに拉致するし殺そうとするし。彼ら、一応、「仮面ライダー」なんですけど。やっぱり555においては、仮面ライダーは「力」に過ぎなくて、決して「象徴」ではないんだな。良いも悪いもリモコン次第。殺しあうのはライダーだからでも、オルフェノクだからでもない。人間だからです。
- まあ、トチ狂った流星塾メンバーは天丼ギャグみたいで楽しかった。恭輔「新井がベルトを奪って逃げた!」→恭輔「新井貴様あああっ!」新井「ベルトは河内が奪って逃げた!」恭輔「何ー!河内ー!!」→恭輔・新井「河内貴様あああっ!」河内「ベルトは沢田に奪われた…(ガクッ)」恭輔・新井「何ー!沢田ー!!」→恭輔・新井「沢田貴様あああっ!」沢田「いや、俺、今ベルト持ってないし」 何のコントだ。
- ヒロインを普通に腹パンして拉致したシーンは流石にドン引き。日曜朝8時ですよ!
- 「仮面ライダー=力」だという前提があるから、沙耶はしつこく巧に「何故力を求めるのか。何故戦うのか」を執拗に問い質したんだろう。沙耶はデルタの力を知っていて、力を持つことで狂っていくかつての仲間たちを見てきたから、同じように力を得て戦っている巧に興味を持った、という。この辺を三週掛けて消化するあたりは丁寧なんだけど。
- 沢田&北崎の登場でラッキークローバー勢揃い
- 琢磨さんの株が下がり続ける一方で、沢田と北崎さんが華麗に登場。キャー!
- 最近の琢磨さんは本当に酷い。デルタに画面外でボコられるわ、北崎さんにネチネチ虐められるわ。ナニガソンナニタノシイノー('∀`)つ) 'A`)ヤメテクダサイ
- で、満を持してラッキークローバー最強の北崎さん
- 格好良いですよ。ええ。毎度毎度変態演出の光るオルフェノク連中の中でも、トップクラスのキチガイ度。若干アウアウアーな口調で近づいてきて、最後にドスの効いた声音に変えて締めるあたり、実に面倒くさそう。今のところ、十傑集クラスの強者オーラを振りまいている。
- スパイダーオルフェノクも良い。過去のエピソードで折り紙好きを見せた上で、人間を捨てる演出に折り紙燃やす(コレも面倒臭い)アクションを挟むあたり。木場とか早々に恋人殺しちゃって、人間とオルフェノクの間でモキモキしてる分、それを通過儀礼にして人間を捨てようとする沢田の崖っぷち感が判りやすい。しかし、せっかく強敵風味で登場したのに、北崎さんに全部持ってかれた感が強い。
- いよいよ全員集合だし、ただでさえ強い北崎さんがデルタになるし、ちょっと勝ちの目が見つからない。どうなるのかなー。
- その他
草葉の陰から見つめるデルタ。
デルタが仲間を殲滅したそうな目でこちらを見ている!
-
- いきなり扉の前に立ってる花形パパも怖い。何故天井をぶち破ってカイザポインター落としてきた。
さて、次巻はいよいよデルタ活躍巻だなー。どんなアクションなのかなー。中身は北崎さんだけどなー。
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2004/04/21
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