『仮面ライダー555 DVD3巻』
あらすじ
手に入れた力に対して、それぞれに覚悟を固めた巧と木場であったが、そんな彼らにまた転機がやってくる。
音信不通の育ての父からの呼び出しを受けてSMARTBRAIN本社を訪れた真理と巧は、そこで父に代わって新たに社長に就任したという男・村上峡児の出迎えを受ける。
村上から、本来ファイズドライバーがSMARTBRAIN社の所有物であると言う話を聞いた二人は、彼にファイズドライバーを預けてしまう。
世のため人のためにファイズドライバーを使うと語った村上だが、その実、奪還したファイズドライバーを用いて、自分たちの意に沿わぬオルフェノクを処刑してまわっており、「人を守る」と公言している木場もまたその標的とされてしまう。
そんな中、真理のもとにかつて在籍した私塾・流星塾の同級生であり、義理の兄弟でもある者たちから連絡が入る。
彼らもまた真理と同様、父からライダーとなるためのベルトを預っていたのだ。
ファイズドライバーを取り戻したものの、村上が放つラッキークローバーの刺客・ジェイの襲撃を受ける巧や真理たちの前で、彼らは自分たちのベルトを用いて仮面ライダーカイザへと変身するのだった。
感想
- 2巻の感想で「夢」がテーマだと言ったが、別にそんなことはなかったぜ!
- ファイズとホースオルフェノクの地金が固まってしまったからか、話の本題に入ってしまった感じで夢がどうこういう話は全く無くなってしまった。まあ別にいいんだけど。
- 唯一、海堂だけその辺を引きずっているところはあったが、多分それももう落ち着いてしまうんだろう。とは言え、8話でほぼ決着と踏ん切りをつけた感じだったのに、まだ未練が残っている描写というのはキャラの掘り下げが丁寧で好感を持った。確かに普通、そこまでスッパリ割り切るものでは無いよな。9〜11話での行動も含めて、海堂はかなり好きな感じのキャラになったなあ。オルフェノクとしてはほとんど活躍してないのに。
- 仮面ライダーとしてのアイデンティティーを確立した直後にベルトを返却してしまい、茫然自失とする巧も良かった。
- 1巻の巧からは考えられないような変化ですな。まだライダーとしての自覚が無かったから、ベルトなんてどうでも良かった(から、よく紛失した)。それが今は、啓太郎からベルトを受け取った瞬間、満面の笑顔を見せるような巧っくんに。骨子を築くとはこういうことか。
- で、本題
- 社長&ラッキー・クローバー
- お待ちかねの社長様です。この3巻は彼が自転車に乗って颯爽と登場するシーンからスタートする、ある意味「社長編」と呼んでもいいような巻となっております。上の上ですね。
- とは言え、ネタ度としては上の中どまりか。製作陣も面白いと判っててやってる風情があって、ところどころ白ける部分もあった。「君、フーフーして差し上げろ」辺りは「笑わせてやろう」と言う作為が感じられて残念。上辺だけの心尽くしは客の心を萎えさせまするって、千利休も言ってた。
- でも、眠ってるところを起こされると超不機嫌になるところは良かった。役者さん、切れ長で力強い目をしているので「今、むっちゃ怒ってます」感を全力でアピールしてた。怒りすぎて元気玉出しちゃうレベル。
- そしてラッキー・クローバーの面々がとても面白い。ぼくのかんがえた格好いい悪の幹部たち。
- とりあえず謎の黒人ジェイ。チワワを抱える謎の黒人ジェイ。3つも命があるせいで、明らかに新ライダーの顔見せや新必殺技のお披露目の相手を務めさせられることが確定しているジェイ。初登場で早速、カイザの徒花となって爆裂四散していたジェイ。吠えるジェイ。クロコダイルダンディー・ジェイ。
- ジェイの後にも、まだまだ面白キャラがいっぱい控えていて今後の展開がとても楽しみです。
- 仮面ライダーカイザ
- その他
- 大倉孝二みたいなオーラを放つスネイルオルフェノクが切ない。オルフェノクになったけど度胸が無いので人は襲えない。でも腹は減るので、人様の家に上がりこんで飯だけ拝借して代わりに家中を掃除して回っていたという。で、スマートブレインから「真面目にやれーっ!!」つってファイズ(海堂)を差し向けられたので、頑張って人を殺したら今度は「てめー、何やってんだーっ!!」つってファイズ(巧)にぶち殺されるとか。どっちを向いてもファイズ。どこの八断死門陣だ。
- 木場VS海堂ファイズ
- 木場の「ハイハイ、僕なんでも判ってますよ」的態度は若干イラッとするものの、しっかりとした絆が順調に醸成されている。海堂ツンデレっすなー。尽くすタイプだなー。と、私の中の腐女子が鎌首をもたげる。海堂がトドメの一撃をすんでのところで止めたのに、遠慮無く剣で反撃して戦闘不能にする木場には笑った。
- そんな二人を後ろからみつめる結花。
- 仲良く喧嘩してる木場&海堂と違って、完全にダークサイドですね。セルフ美人局やって男どもをぶち殺したり、海堂にフラれた直後に啓太郎(と、メル友啓太郎)にターゲットインサイトしたり。隆慶一郎先生に「すべて女が悪い」とかのたまわれちゃうタイプ。変身する時とかとても楽しそう。これはバッドエンド確定だなー。
- そんな結花を後ろから追いかける狂人・啓太郎。こいつも既に八断死門陣の只中にいる気がするな。
- 内容は2巻より小粒だけど、感想は長くなった気がする。続きが気になるのでさっさと次へ行こう。
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2003/12/05
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