『2001年宇宙の旅』アーサー・C・クラーク

今年一冊目。超面白かったです。

あらすじ。
去年、アーサー・C・クラークを読む楽しさに気づいたので続けて買ってみたのだけど、原文がそうなのか訳者がいいのか相変わらず文章が綺麗で気持ちいい。美しい文章の流れに目を通してるだけで癒される。「詩的な」とかってこういう時に使う単語なのだろうか。
内容については、とりあえず傑作なのはよく判った。今まで出会った数々の宇宙物の漫画、アニメ、映画、小説の原風景的なものを見た気がする。これが原典という訳ではないだろうけど、少なくとも「本作に魅せられた多くの人々が作り上げてきた作品を摂取し続けた末に、今ここに立っている自分」を知覚したよ。
以下羅列。

  • HAL9000。怖いわー。ネウロより、どっちかというとライブアライブSF編を思い出したけど。
  • 前に読んだ『幼年期の終わり』でもあったが、「肉体を持つ生き物よりも精神だけの生き物の方が高等」と言うのはどの辺から来る概念なのだろう。キリスト教圏?
  • 相変わらず宇宙の孤独の表現がうまい。美しさすら感じる。
  • 描き出される風景が、とても40年前の小説とは思えない。手垢を付けられまくっているにせよ、これを古臭く感じないと言うのは結局この作品を超えられた物が今のところほとんど無いという証明なのかな。

今年は自分の中でSFが熱い。かも知れない。『3001年終局への旅』まで読んでしまうかも。

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)