崖の上のポニョ

いろいろなものを引きずって年齢だけは大人になってしまった感じの自分が見ると、ついつい禍々しいものを感じとってしまうよね。とか思っていたら心の中の大胤栄和尚に「お主が感じ取ったのはお主自身の不細工な殺気じゃよ」と叱られた。
でも実際心の中に偏屈があるような人種は、この映画見て素直に「面白かった」と言っちゃいけないような気がしたんだよなあ。だって、いろいろ知っちゃうとどうしても突っ込みたくなるじゃないか。後半普通に大変なことになってる町とか、観音様とか、ポニョのインスマウス面とか、リア充宗介とか、老人ホームの偏屈ばあさんとか。でも、メインターゲットの子供はそんなところ気にしないわけで。「無垢なままでいればいいものを」と作中で所ジョージが言ってたが、宮崎監督的には「無垢な心を持った者だけがこの映画を楽しんでいい」と言っているんじゃなかろうかとか妄想してしまった。いやもちろん、自分は自分なりに楽しんだんだけど。あくまで自分なりにだ。
とりあえず来週も見にいかにゃならんので、見ながらまた何か考えることにしよう。