『サクリファイス』近藤史恵

しばらくブログが書きにくい環境にあったので、まとめて書く。今も環境は変わってないんだけど。

まず二月に読んだ小説。多分いろいろ忘れて抜けていることがある。

父が読みたい読みたいとやかましかったから買ってあげたら面白かったらしいので自分も読んだ。面白かった。
あらすじ。学生時代、陸上長距離の選手として結構活躍していた主人公は、走ること自体は好きだけど、他人を差し置いて勝つ!と言うことにはあまり興味が見出せないためにいろいろと葛藤に苦しんでいた。
そんな時に偶然でテレビで中継されていた自転車レースを見て、主人公に電撃走る。自転車レースはチーム戦であるため、一位を取ることはせず、仲間をフォローするためだけに走る選手と言うものが存在するのだ。「これだ!」と確信した主人公は早速ロードレーサーに転向し、チームメイトを助けて走り続ける道を選ぶ。主人公のそういう少し特殊な性格が、仲間との間に軋轢を呼んだり、絆を作ったり、次なる道を見つけたり。でも一応ミステリー。そんな小説。
うちの父は昔ロードレースをやっていた時期もあったので、この本がアンテナに引っかかったのだろうと思う。『茄子 〜アンダルシアの夏〜』とかも借りてたし。
一方自分はロードレースは全く知識がなく、ツール・ド・フランスの名前を知っている程度。ツール・ド・ジャポンなんてものがあることも知らなかった。そんな自分にも非常にレースの展開が判りやすく、読みやすい。専門的なことを簡単に書いてくれているのが有り難かった。
内容も結構いい話だったんだけど、細部を忘れたのでいつか読み直す。とりあえず一度テレビで自転車レースを見てみたいとは、読了時に思っていたはずだ。

サクリファイス

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