P3日記その11

物語の結末に関わる重大なネタバレあり。




岳羽ゆかりについて
終わってみれば正ヒロインではありませんでした・・・!という屈辱。もともと普通気味の子が、心の壁を乗り越えて安定期に入ったら本当に目立たなくなっちゃって、美鶴先輩の覚醒イベント以後はほぼ空気になっていた。
とは言え、ちょっとFESで最初付近をやり直してみたら初期ゆかりのやさぐれ具合は割と物凄かった。なんだかんだで良い子に成長したんだな・・・と、無理矢理感慨にふけってみる。
コミュイベントについては気付いたらお母さんと仲直りしていた感じで、主人公あまり意味無いな・・・と。まあ、「家族同士のわだかまりなんて、あきらかに当事者間の問題ですよ。解決するのは本人にしか出来ませんよ。主人公はちょっと後ろから支えるだけですよ」と言う発想は正しいと言えば正しい。


主人公について
とにかく立場が謎過ぎる。何を考えているのか判らない。
ペルソナシリーズは若者の成長の物語だ。しかしその主人公たちは、あくまでプレイヤーの分身であり、ドラクエの主人公と一緒で自分で何かを喋ったり、主張したりすることがない。プレイヤーの選択の代弁者であり、他の登場人物たちの成長の手助けをすることはあっても、彼ら自身が作品を通して何がしかの成長を遂げることは無い。
で、その成長の手助けに関しても、そもそも人の価値観というのはさまざまなわけで、成長するための要素は当然人によって全く異なる。その多数の悩める人々に対し、それぞれに的確な助言を与えられる主人公は、それ故に本人のキャラクターは曖昧になり、この主人公が何を正しいと考え、どういう信念を持って動いているのかがわからなくなってしまうのだ。
そう言うゲームだと言ってしまえばそれまでなのだけれど、折角だから何か納得のいく説明を与えたいと思って考えた結果、たどり着いた結論と言うか妄想が一つある。「主人公は、ポートアイランドと巌戸台周辺に住む人々の集合意識が生んだペルソナである」という物だ。
ペルソナとはそもそも、困難や試練に遭遇した人々が、それに立ち向かうために作り出す人格の鎧(P4参照)だ。自分のトラウマや精神的重圧を乗り越えるための力となるものである。そう言う点で行けば、町の住人たちを支え、本人の問題を攻略させた主人公の活躍は、ペルソナ的だと言える。物語の主軸である『特別課外活動部』及び『ニュクス襲来』についても、それを直接的に解決させることになる主人公の転校してくる時期も、あまりにタイミングが良すぎる。町の人々が、この難局を乗り越えるために生み出した存在と言っても、オーバーではないと思う。
だからこそニュクスを撃退した時点で、彼は死んだのではないか。町(最終的には世界規模だけど)の難局が解決した時点で、彼の役割は終わった。故に彼は、世界から去っていったのである。
と言うようなことを、あのエンディングを見ながら考えていたのだが。役目を終えた彼の残滓が、平穏を取り戻した世界を見守りながら消えていくと妄想すると、より切なくていい気がするし。
まあこれはもちろんただの妄想なのだけど、でも成績優秀学年トップで、運動部と文化部と生徒会を掛け持ちし、5股を掛けながら(+幼女&チャット友達&アンドロイドも攻略)世界を救う少年なんてのが主人公だと、これくらいの妄想のクッションでも置かないと納得がいかないのである。これだけを一年でこなしてれば、そりゃ過労死もするよなという気にも今なったが。



P4
もしかしたら考えが変わるかも知れんと思いつつP3FESもやっているのだが、P4が出ちゃったので先にそっちをプレイ。P4日記は書くかもしれないが、FES日記は流石に書かないと思う。

ペルソナ3フェス(通常版:単独起動版)

ペルソナ3フェス(通常版:単独起動版)

ペルソナ4

ペルソナ4