P3日記その9

以下ネタバレを含む。



 1月31日からエンディングまで。
 主人公たちの居る町の中の、ごく狭い規模の話だと思っていたのに気がついたらそれが世界滅亡の危機にまで直結していたという流れ。セカイ系か。ペルソナシリーズはテーマの都合上、毎回セカイ系になる気がする。
 人類滅亡が迫って肌で感じる不安感から新興宗教に嵌まっていく町の人たち、というのはもうちょっと丁寧に描いて欲しかった気がする。情勢の変化が唐突過ぎだし、多少不安になったからといって、皆が皆ストレガ程度の連中の価値観に寄っていくとは思えないんだが。
 ストレガ本人に関しても、主人公たちの敵役になるにはカリスマと思想が足らないので物足りないんだなあ。不幸な過去を背負っているだけで、基本ただのテロリストだし。女神転生3で言うと、選んだコトワリがムスビだった名前も忘れたあいつ程度の存在。
 ラスボスはラスボスで、BGMの使い方がズルくてバトルは燃えたけど、ちょっとプレイする間隔が開きすぎて「こいつなんで世界滅ぼしにきたんだっけ」という思いが消えなかったのが残念だ。自業自得だけど。
 主人公の処遇に関してはまた後で書く。が、とりあえずシチュエーション萌えの観点から行くとラストバトルからエンディングの流れは素晴らしかったと思う。プレイの中で出会った沢山の人々の想いを受けて、世界を救う→救われた世界を見届けた上でゆっくりと眠りに付く。あまりに由緒正し過ぎて、一回りして泣く。

 最終的なまとめとして、とりあえずストーリーに関しては薄っぺら過ぎて物足りない以前に「ああ、これはこういうゲームなんだな」と自分の中で防御機構が働いた感じ。ストーリーとかはいい。個々人の成長を見せるんだ。