『ドグラ・マグラ』夢野久作

前年末あたりから読み始めて、ようやく読了。
文化部路線の人間の癖に、中学生の時は夏目漱石やら芥川龍之介とはほとんど触れ合わずに過ごしていたため、戦前の小説と言うのはあんまり読んでなかった。ほとんど違和感なく読めて、ちょっとびっくり。


内容は、人間の精神やら記憶やらが主な舞台の推理小説。凄いよなあ、こんなテーマでも、ちゃんと推理小説になるんだものなあ。
わりと伏線や展開が判りやすくはっきりしているのに、読めば読むほど頭が困惑していく。流石は日本三大奇書

無駄にエンターテイメントで、内容が盛りだくさん過ぎて困る。夢野久作がいかに多才だったかということか。作中作の外道祭文やら本格推理小説(?)だけでも、十分一本の小説になっただろうに。

読み終わった瞬間に引き続き二回目を読みたくなったが、体力がなくて断念。いつかもう一回読もう。

夢野久作全集〈9〉 (ちくま文庫)

夢野久作全集〈9〉 (ちくま文庫)