『イニシエーション・ラブ』乾くるみ

なんか凄かった恋愛小説仕立てミステリ。ミステリ?
失敗1。読んでる最中に奥付を確認しようとしたらラスト2行が目に入ってしまった。
失敗2。それでも読み終わった当初、からくりが解けなかった。
自分はあまり読書スキルが高くない人間なので、読んでいる最中に疲れてくると文字が詰まっている箇所半ページくらいをさっと読み飛ばしてしまうような悪い癖があるのだが。それでも今まで読んできたミステリ小説で、伏線を読み飛ばしてしまってトリック解説の際に意味が判らなくなるようなことは一度も無かったと思う。
多分それは、作中の伏線の張り方にある程度の技があって、要所要所、大事なところにしっかりと、それでいてさりげなく差し挟んでいくように出来ているからだと思っているんだけど。
本作の場合、謎が明かされた瞬間にあまり氷解することが無かった(後から謎を解説しているサイトを見て理解できた)のは、伏線がマシンガンのようにそこら中にちりばめられ過ぎていて、読みながら拾い集められなかったからなのかもしれない。もちろん読解力が足りないのもある。
まあ、そもそもこの作品が周回プレイ前提で作られているというのもあるけど。カセットと言ったらそんなもんだ。

私信含めて関係ない話。
これを貸してくれた友人から、皮肉というか忠告と言うかなメッセージもあった気はする。実際読み終わった瞬間に、この作品の終盤と同じ行動に出ようとも思ったりしたんだけど。

イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)

イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)