『ペルソナ3』 アトラス

 友人Kが唐突に貸してくれたので、いろいろなことに費やそうと思っていた盆休みが風のように通り過ぎて無くなっていく。


 『ペルソナ1』と『真・女神転生ノクターン』しかクリアしていない不覚悟者であるが、アトラスのゲームは大好きだ。これと平行して『世界樹の迷宮』も遊んでいるが、こっちは多分5年くらい掛けてクリアする予定。


 とりあえず、ヒロインっぽい岳羽ゆかりが愛しい。かなり愛しい。まだ冒頭しかプレイしていないのにブログに文を書いちゃうくらい愛しい。

 アトラスのゲームは普通の学生とかが剣と魔法で化け物と戦っている、と言うのが魅力の一つなんだが(友人Kも「オレにとって最高のシチュエーションは『学生服に日本刀』といつも言ってるし)、何気にペルソナの登場人物って全然普通の学生じゃないんだよな。
 「財閥の息子で、なんでも一番じゃないと気がすまない」とか「帰国子女で時々英語で喋る」とか「女番長、武器がカミソリ」とか「アメリカ人ハーフで口癖が広東語」とか周りにいないし。なんと言うか、「学生服に日本刀で化け物と戦っててもおかしくない」ようなキャラクターが与えられてる感じ。
 

 その点、岳羽ゆかりは違う。メインヒロインのくせに全くアクが無い。違和感を覚えるほど普通すぎる。
 公式サイトによると、『すこし勝気なものの明るく前向きで、誰からも好かれるタイプ』となってるが、各所で大人気の美鶴先輩のようにダメ教師に面と向かって「この下衆め」とか言ったりしないし。風花みたいに髪の毛青く無いし。まだ登場してないけど、アイギスみたいにロボじゃないし。
 いつも携帯いじってて、馬鹿(順平)には厳しく、イケメンには優しく、「試験近いから」とか言ってバトルに行くの断る。「なんで君、夜中に弓矢かついでダンジョン潜ってるの?」と言いたくなるくらい普通の女の子。


 しかし立ち返ってみて、「日常の中の非日常」がメガテンシリーズの魅力なのだから、キャラが普通であればあるほど異世界感を引き立てる要素になるんではなかろうか。歪めんと欲すればまずは正すべし。
 そう考えると岳羽ゆかりほどメガテンに相応しいキャラは他に無いと思うわけで、私は以後彼女をメインヒロインとして、いやむしろ主人公として末永く愛していこうと言う気になってきたわけだ。今後の展開で彼女が落ち込んだり立ち直ったりペルソナが進化したりするだろうが、それを乗り越えてなお、彼女が『普通の女の子』でい続けることを願ってやまない。


 と、言いながら、彼女が実は黒幕のラスボスで、一般人の皮を被ったとんだサイコ女で、後半突然ネウロの犯人みたいな変貌を遂げて主人公に後ろから襲い掛かってきたりしたら、それはそれで最高だなあと思わないでもない。むしろそうなったら、永遠に愛する。

ペルソナ3

ペルソナ3