大河ドラマ「平清盛」 第9話『ふたりのはみだし者』

あらすじ
1138年、清盛と明子の間に男児が生まれる。平氏一門から祝福され生を受けた子は清太と名付けられ、以後すくすくと育つことになる。

順風満帆の平氏とは対照的に、朝廷では相変わらず伏魔殿の如き業が渦巻いていた。
崇徳帝には子が恵まれず、拠り所のない孤独に苛まれていた。それとは逆に鳥羽上皇の側室・得子が自身にとって待望の男児である体仁親王を出産。朝廷内での勢力図に一石を投じる。

朝廷では体仁親王誕生を祝う席が設けられ、その場に清盛と、その友・佐藤義清も招かれることになったが、得子が義清に祝いの歌を詠むよう命じたことをきっかけに場は不穏な空気に包まれる。義清は崇徳帝からの信頼が厚く、この場に居ない崇徳帝を慮るような歌を詠んだのである。
そんな重苦しい席に、一人の男が乱入する。崇徳帝の弟であり、白河院のもう一人の落胤である雅仁親王である。雅仁親王は居並ぶ多くの出席者の前で兄・崇徳帝や鳥羽院の妄念、得子の業、そして実母・待賢門院璋子の業を喝破し、場を混沌の渦に叩きこむのだった。

有耶無耶に終わった宴席の後、清盛は自分が仕えている朝廷の連中の浅はかさ、おぞましさに深い怒りを覚える。その清盛に、雅仁親王の乳父である高階通憲は言う。乱れた朝廷を変えるには、その朝廷の闇を知らなければならない。そして雅仁親王こそが、その凝縮した闇であり、毒そのものである、と。

そこに、雅仁親王が突如失踪したという報が届く。成り行きで捜索に当たった清盛は、賭博場にて身ぐるみ剥がされた雅仁親王を発見する。
とりあえず自分の屋敷に案内したが、そこで雅仁親王に双六遊びをしようと誘われる。不承不承受けた清盛であったが、そこに父の帰りに目を覚ました清太が駆け寄ってきたことで、状況は一変する。雅仁親王が、双六遊びに負けたら清太を差し出すよう申し付けたのである。それだけはならないと拒否する清盛を強引に押し切り、雅仁親王は賽を振り始める。
この先、長きにわたって繰り返される清盛と雅仁親王の双六遊びの、これが最初の一手であった。

感想
清太誕生

  • 後の重盛君ですな。この回ではある意味主役。前回のラストで「身ごもった」と報告したところだったのに今回冒頭で早速誕生したので、本放送の時に「展開、早っ!」とのけぞった覚えがある。
  • 生まれた清太を抱いて「俺の子だ…!」と涙を流す清盛。子を授かった主人公としては当然の画かも知れないが、彼の場合は初めて得た自分と血の繋がった平氏一門の子であるわけで、別の感傷もあるのだろう。生まれてすぐ母を亡くし父(白河院)に捨てられ、自分を子として育ててくれた忠盛や一門には強い絆を感じているけど、血の繋がりのある絆ではない。しかし清太は違う。長らく欲していた、血を分けた無条件の絆がある。
  • 祝いの場が盛大に開かれ、清盛は上機嫌、家盛は清盛をからかい、盛国は絡み酒、絡まれた兎丸がツッコミ、ケツモブが褌一丁で横切る。最近ではとみに珍しくなった、まったく不穏な空気の無い平家パート。

松田聖子引退と双六遊び

  • 祗園女御が朝廷から辞して地元に帰るシーン。去り際に盛大なフラグを立てていく。
  • 「今は遅れを取っている者でも、賽で良い目を出せば勝ち上がる事が出来る」と清盛に向かって言うけど、これ他の全メインキャラたちにも当てはまる台詞で。このシーンの直後に義朝の木登り、三浦一族との関わりで東国で名を挙げていく場面とか入れている辺り、脚本も確信的。この先何度も何度も繰り返されるキャラたちの栄枯盛衰の象徴としての、双六遊び。
  • そう言えばこの先に何度も出てくるこの双六盤、この時に祗園女御がくれた手向けの品だったんだな。ずっと清盛が趣味で持ってたと勘違いしてた。

で、雅仁親王ですよ

  • 現在、朝廷のトップとして君臨する地上最自由天皇・後白河帝の貴重な初登場シーン。顔見せは博打場だが、本格デビューは毎度おなじみ、鳥羽院と璋子の愛のSM劇場。「アーッハッハッハ!」と笑いながら鳥羽院を公衆の面前でフルボッコにして泣かせて帰ると言う、パンチの効いたデビュー戦を飾る。
  • 白河院落胤。朝廷では疎まれ居場所がなく、傾いて賭博場などに出入りする。境遇については清盛とほぼ同じ。そして彼こそが祗園女御言うところの「今は遅れを取っている者」なわけで、後に賽の目で現状を覆す者なわけである。まあ、ラスボスですよ。ラスボス。
  • そんな雅仁親王と清盛の、ファースト双六バトル。秋山VS L。正直大河ドラマで、こんな手に汗握る死闘を見られるとは思っていなかった。

その他

忠実「忠通!頼長!奴にジェットストリームアタックを掛けるぞ!」
忠通「おう!」
頼長「おう!」
黒い摂関家ジェットストリーム帰宅!」

  • このドラマは、各勢力をとにかく対比で見せる。平氏が清太の誕生を心から祝っている横で、体仁親王誕生祝いを権力やら愛憎劇の象徴として描くという。
  • そんな愛憎劇の主役・鳥羽院&璋子のバカップル。普段は二人で泣いたり泣かされたりしているが(主に鳥羽が)、今回は最強のS、雅仁親王が出てきたので、二人して泣かされる。でもそのすぐ後に「璋子が愛おしすぎて、つい傷つけちゃうんだよね」とか得子にノロケてみせる。傷つけられてるのは主にあんただ。
  • 佐藤義清が破滅へと向かってフラグを立てまくる。まあ、こいつは次回散るので、その時に色々考えよう。

と、言うわけで次は第10話「義清散る」。ここからしばらくは、オチがしょっぱいんだよなー。ちょっと辛いなー。

大河ドラマ「平清盛」 第8話『宋銭と内大臣』

あらすじ
父・忠盛の計らいで博多へとやってきた清盛は、市で行われていた宋との交易、特に宋銭を用いた貨幣による品物のやり取りに強い興味を抱く。
加えて以前忠盛が仕組んだという、平氏と宋の交易商との密貿易を知り、呆れながらも父の胆力と器量に感心するのであった。
博多で見聞きした交易や市の場に溢れる生命力は、清盛にまた、何か「面白き世」を作るためのヒントが得られるように感じさせるものだったが。

一方、東国へと旅立った源義朝鎌田正清の主従は武者修行に明け暮れ、清盛とは異なる意味で世を渡る力を身に付け始めていた。そんな義朝の現状を手紙から察した父・為義は息子の道中を案じるが、そこに熱田神宮の姫・由良が挨拶に訪れる。由良姫は尾張にて義朝に助けられたこと、京に上ってから内親王に仕える女御になったことを告げ、自分と縁を持つことは源氏の行く末に益となると持ちかけるのだった。

宮中では藤原摂関家の雄・藤原頼長内大臣への出世を果たし、乱れた宮中を法に基づく正しき政治の世に変えるべく躍進を始めていた。
頼長は殿上での清盛からの献上品や、幾つかの偶然を経て、平氏が院の名を騙って宋と密貿易を行なっている事実を突き止め、清盛を呼びつけ真相を糾明する。無事その場は切り抜けた清盛であったが、自分が目指す「面白き世」の前には、頼長のような強敵が立ち塞がっていること、また、そんな強敵と戦うにはまだ自分には力が不足していることを痛感するのだった。



感想
悪左府、顕現

  • 大河「平清盛」の大ボスその1、藤原頼長登場の回。麿眉、白塗り、お歯黒でもイケメン度が全く衰えない山本耕史の、悪左府大暴れ物語の始まりである。
  • あらすじ書いてて、あと23話まで見て振り返って思ったけど、この人悪いことほとんどしてないよね(家盛の件はともかく)。少なくとも岡田将生のナレーションでは、「乱れに乱れた朝廷を正すべく奔走する正義の政治家」だし。私心も無いわけではないけど(藤原家再興)、親兄弟に比べたらその辺の野望も低く、とにかく「正しい世」の信奉者。
  • 一方、今回に限って言えば平氏は密貿易で私腹を肥やし、自分の力を蓄え将来的に下克上に近いことを目指そうとしているクーデター集団なわけで。普通こっちが悪者なんだが。
  • この辺が今年の大河の面白いところ。こちらの側が正義で向こうの側が悪というわけでは無く、どちらも自分が「良い」と思う世界を作るために邁進している。まあ、世の中の大抵の戦いはそうなんだけど、そのそれぞれの「良い」を目指す事情をきっちり細かく描写して、視聴者の感情移入度についてほぼ互角の条件で両者を戦わせているということに関して、「平清盛」は図抜けていると思う。
  • 山本頼長はキャラクター性はこの登場回で完全に確立しているし、ボスとしての風格も十分。前半の平氏を苦しめる役どころとしては完璧だった。まあ、頼長自身は平氏よりも信西とかとの政争に敗れるわけなんだけども。

アグレッシブビースト源氏

  • 東国でやんちゃしている義朝&正清。すでに保元の乱まで見ている身には、死にそうな喧嘩しながら父親に「こっちでは皆に良くしてもらってるので、元気です!」とか手紙書いてる義朝と、その手紙読んで事情を察して心配する為義の構図はそれだけで泣ける。そうなんだよ。初期義朝はとても父想いの子だったんだよ。何故途中でああなった。野生を高めすぎたんだ。
  • 必死でテンプレのようなツンデレをしている由良ちゃんも悲しい。こんな初々しい、恋愛漫画みたいな頃があったのに。戻ってきた義朝がアレすぎて、あっという間に所帯じみていく未来が悲しい。いや、今のザ・良妻良母の由良御前もいいんだけど。しかしどうしてああなった。野生を高めすぎたんだ。

清盛と家盛

  • 前半の平清盛は、基本的に忠盛の圧倒的才気の描写で進んでいくので、その内の一つである宋貿易を、それらを理念込みで受け継いでいく清盛、と言う図は大河的に重要な画なのだろう。そこに、家盛が絡み始める。
  • 家盛は正妻である宗子の第一子で、清盛が忌み子として主だった平氏一門に疎まれているのと対照的に、保守的な期待を一心に受けている。本人は清盛を兄として慕っているし、一門の期待にも応えようと努力しているわけで。
  • そんな中で今回地味に挟まれた家盛の縁談の話が実に濃い。前回、清盛が身分の低い明子を嫁に迎えたエピソードもあり、一門の憂慮を肌身で感じている家盛は、自身も身分の低い娘と恋仲であるのに、それを押し殺して一門のために良家との縁談を受け入れる。縁談が最初に持ち上がった時は、悩んで返事を保留したけど、その間に清盛が頼長に目をつけられて平氏お取り潰しのピンチが訪れたのを見て、「やっぱり、兄貴のように奔放にしていてはまずい。一門の未来的に考えて」と結局縁談を受け入れるという。
  • そしてそれを見て複雑な顔をする母・宗子。家盛は一門のことを考えて決断し、宗子は息子が無理しているのを察して心配する。で、お互いの胸中に「清盛は好き放題にしたのになあ」と言う思いが訪れる流れ。後の軋轢の最初の第一手。よくもまあここまで丁寧にやるもんだ。

その他

  • 頼長と一緒にオウムも初登場。まさか後にあそこまで使い倒されるとは。ココデイッタコトハ、ナイミツニナ!
  • 兎丸は基本的に、強引な点に対してのツッコミ役なのね。今回は、スルーされてる平氏の不正に対するツッコミ。後々、清盛VS忠正の朝チュン剣戟へのツッコミ。最終的にどこにツッコむキャラになるのだろう。
  • 清盛VS頼長の、頼長の基本証拠物件のみで責めるネチネチぶりと、それらを盛大にぶち壊す清盛の開き直り。あれは酷かった。エリート頼長さんには、ある意味理解不能の生物だったに違いない。馬鹿には勝てぬ。
  • 璋子と鳥羽院の愛のSM劇場。今回は得子の計らいで、水仙の庭を全部菊に変えましたの回。
    • 璋子「無くなったら寂しく感じるものなのね」鳥羽「春に(得子の)子が生まれる頃には、水仙が咲いて綺麗だろうな」得子「嫌ですわ、全部菊に植え替えたじゃないですか」鳥羽「ああ、そう言えばそうだった」
    • 本当に鳥羽は。本当に鳥羽は。

次回、第九話「ふたりのはみ出し者」。現在絶好調の後白河天皇の初登場回。さあ、ライアーゲームの始まりじゃあ!

大河ドラマ「平清盛」 第7話『光らない君』

超絶面白い魅惑の大河ドラマ平清盛。正直これを見ている間だけはNHKに受信料を3倍払っても構わない様な気分。
現在23話まで終了し、中盤の山場その1である保元の乱シリーズが終わったところだが、この辺で毎週録り貯めてあるHDDの容量が限界なので、もう一度最初の頃から見なおしていく予定。ついでに書ける範囲で感想も書いていく。だって面白いんだもの。

あらすじ
兎丸率いる瀬戸内の海賊一味の征伐を果たした平氏一門は、その実、多くの海賊を配下に迎えいれながら京への凱旋を果たす。朝廷は一門をねぎらい褒美を遣わしたが、しかし忠盛の悲願である公卿の位を授けることはなく、清盛に官位を授けるのみに留めた。
御所に挨拶に出向いた帰り道、清盛は急な雨にて行き倒れとなった下級貴族の高階基章と、その娘の明子と出逢い、介抱することになる。
明子のもつ清らかな佇まいに一目惚れした清盛は、同僚の佐藤義清の助言や、明子の友人・時子の暴走などの紆余曲折を経て、一門の反対を押し切って明子を妻として娶るのであった。

感想

  • 保元の乱始末、『叔父を斬る』まで見終えた上で改めて見てるので、感慨深いどころの騒ぎじゃなかった。
    • 忠盛が!忠正が!家盛が!明子が生きている!義清(の髪)もまだ散ってない!鳥羽院(の髪)もまだまだ元気!待賢門院さまの天然も健在!悪左府なんてまだ登場してすらいない!(OPの砂浜ダッシュ時のキャストは待賢門院璋子 檀れい!)
    • この先、今挙げた誰もが一話二話まるまる使うエピソードを抱えて散っていくのであり、その一つ一つが清盛の中に蓄積されて積み上げられていくのであるなあと思うと、やっぱりこの大河すげえな。捨てキャラが居なさすぎる。
  • 話はTHE・良妻の名を欲しいままにする明子さんに出会って一目惚れしてアプローチして結婚するまで。最近の濃密度に比べると、実にゆったりとした展開。話全体がインターバルなので、せっかく感想書いた割に言及したいことは少ないんだけど、なんだかんだでラブラブコメコメも面白い。清盛は基本汚いし、時子もまだドリー夢だし。明子も改めて見ると「親の引いたレールを生きる人生に何の価値が」的中二病の人であった。
    • 時子さんがファンタジーに憧れるフワフワしたお嬢さんなのに対し、明子さんは冷静に考えて存在そのものがファンタジーだよなあ。ファンタジーと言うか漫画だよなあ。貧乏だけど由緒正しい家柄で美人で飯は美味く琴の名人で控えめで、男の話は目を輝かせて聞いてくれるという。最強か。で、非の打ち所がない分、あまり目立たないので、欠点だらけだがキャラが立ちまくっている後添いの時子さんが生きてくるわけで、話の展開に合わせたパラメータの配置が実に秀逸だったのだということに気づく。素晴らしい。
  • その他。話はゆるいが、そんな中でも背後は地道に進行している。
  • 今回の冒頭で鱸丸が平盛国にクラスチェンジ。やっぱり最近太ったな上川隆也
  • 天然璋子さまと怨念得子さまの究極バトル。女の子を授かった得子さまへ祝いを告げる、璋子さまの福々しさが有頂天。後にあの後白河すらぶちのめす美福門院さまが手も足も出ない。
    • で、そんな得子に押し倒される三上博史。いやさ鳥羽院。この頃はまだ病んでるだけで神々しさが足りない。やっぱり鳥羽院は頭丸めてからが本番か。
  • 明子を連れてきた清盛への一門の反応とか。忠正は当然として家貞さんもまだ清盛に厳しい。家盛は屈託がないが、後々のことを考えると辛いなー。で、宗子さんがやっぱり怖い、と。

次回第8話は、『宋銭と内大臣』。悪左府の初登場回か。もう次のOPの砂浜ダッシュのキャストは山本耕史なんだなー。

『仮面ライダー555 DVD7巻』

あらすじ
琢磨と冴子の襲撃によりベルトを奪われ、拉致される草加。巧は草加を救出するため、啓太郎と共にSMARTBRAIN本社に侵入する。
脱出を試みる巧と草加は、迷ううちに何故か会社の地下に存在する、かつての流星塾の校舎へとたどり着く。そこで二人は、SMARTBRAIN前社長であり草加や真理たちの義理の父親でもある、花形と出会うのだった。
後日、草加のもとに元流星塾メンバーから第三のベルト・デルタギアに関する連絡が入る。かつての流星塾のメンバーは、互いでベルトを奪い合う程にデルタの力に囚われており、それに巻き込まれ真理が誘拐されるまでに至る。
最初にデルタギアを送られた少女・沙耶や、流星塾メンバーでありながらオルフェノクとして覚醒した沢田、ラッキークローバー最後の一人、北崎などの登場で、事態は更に混迷の度合いを深めていく。

感想

  • 人間同士の戦い
    • 前巻までで「オルフェノクであろうとも人間ですよ」という線引きをしたからなのか、7巻以降は「人間同士の諍い」の構図が強まっているように思う。オルフェノクだから人間を襲うわけではない。オルフェノクオルフェノクを襲うこともあれば、デルタのベルトを人間同士が奪い合うこともある。オルフェノクだから、とかは関係なく、ただ人間が人間を自分の利害や欲望に従って襲う。そういう話になりつつある。実にライダーっぽくないというか、なんというか。井上ライダーが独特たる所以なんだろう。
    • こういう対立の様相を呈し始めた中だから、木場や海堂が象徴的な存在として機能するんだろうなあ。海堂の「(人間ではなくなったとはいえ)そんな簡単に人間を捨ててどうする。捨てようと思っても捨てられないところが、俺様のいいところよ」は、彼らの立ち位置を示す名台詞だと思う。
    • それと対照的に、デルタギアの力でトチ狂った流星塾メンバーが実に酷い。かつての仲間同士でお互い罵り合うし、死んでも無反応だし、あげくに拉致するし殺そうとするし。彼ら、一応、「仮面ライダー」なんですけど。やっぱり555においては、仮面ライダーは「力」に過ぎなくて、決して「象徴」ではないんだな。良いも悪いもリモコン次第。殺しあうのはライダーだからでも、オルフェノクだからでもない。人間だからです。
      • まあ、トチ狂った流星塾メンバーは天丼ギャグみたいで楽しかった。恭輔「新井がベルトを奪って逃げた!」→恭輔「新井貴様あああっ!」新井「ベルトは河内が奪って逃げた!」恭輔「何ー!河内ー!!」→恭輔・新井「河内貴様あああっ!」河内「ベルトは沢田に奪われた…(ガクッ)」恭輔・新井「何ー!沢田ー!!」→恭輔・新井「沢田貴様あああっ!」沢田「いや、俺、今ベルト持ってないし」 何のコントだ。
      • ヒロインを普通に腹パンして拉致したシーンは流石にドン引き。日曜朝8時ですよ!
    • 仮面ライダー=力」だという前提があるから、沙耶はしつこく巧に「何故力を求めるのか。何故戦うのか」を執拗に問い質したんだろう。沙耶はデルタの力を知っていて、力を持つことで狂っていくかつての仲間たちを見てきたから、同じように力を得て戦っている巧に興味を持った、という。この辺を三週掛けて消化するあたりは丁寧なんだけど。
  • 沢田&北崎の登場でラッキークローバー勢揃い
    • 琢磨さんの株が下がり続ける一方で、沢田と北崎さんが華麗に登場。キャー!
    • 最近の琢磨さんは本当に酷い。デルタに画面外でボコられるわ、北崎さんにネチネチ虐められるわ。ナニガソンナニタノシイノー('∀`)つ) 'A`)ヤメテクダサイ
    • で、満を持してラッキークローバー最強の北崎さん
    • 格好良いですよ。ええ。毎度毎度変態演出の光るオルフェノク連中の中でも、トップクラスのキチガイ度。若干アウアウアーな口調で近づいてきて、最後にドスの効いた声音に変えて締めるあたり、実に面倒くさそう。今のところ、十傑集クラスの強者オーラを振りまいている。
      • 実際強い。早撃ち勝負みたいな感じでスパイダーオルフェノクのパンチの肘裏を抑えて転がすシーンは、むっちゃ巻き戻して何度も見た。スパイダーオルフェノクが、ファイズとカイザ二人がかりで挑んでも圧倒できる強さを見せてた直後だっただけに、更に効果的。いいよいいよー。
    • スパイダーオルフェノクも良い。過去のエピソードで折り紙好きを見せた上で、人間を捨てる演出に折り紙燃やす(コレも面倒臭い)アクションを挟むあたり。木場とか早々に恋人殺しちゃって、人間とオルフェノクの間でモキモキしてる分、それを通過儀礼にして人間を捨てようとする沢田の崖っぷち感が判りやすい。しかし、せっかく強敵風味で登場したのに、北崎さんに全部持ってかれた感が強い。
    • いよいよ全員集合だし、ただでさえ強い北崎さんがデルタになるし、ちょっと勝ちの目が見つからない。どうなるのかなー。
  • その他
    • 相変わらずの暴君草加が楽しい。諍いする仲間の仲裁に入るのに、喉輪→首投げのコンボを決めるあたりが流石の草加だった。大笑いした。

草葉の陰から見つめるデルタ。
デルタが仲間を殲滅したそうな目でこちらを見ている!

    • いきなり扉の前に立ってる花形パパも怖い。何故天井をぶち破ってカイザポインター落としてきた。

さて、次巻はいよいよデルタ活躍巻だなー。どんなアクションなのかなー。中身は北崎さんだけどなー。

仮面ライダー555 VOL.7 [DVD]

仮面ライダー555 VOL.7 [DVD]

『仮面ライダー555 DVD6巻』

感想書きそびれてたけど、既に7巻まで見てしまっている。出来れば手短に行きたい。
あらすじ
琢磨にベルトを奪われたものの、すんでのところで巧と木場は難を逃れる。しかし冴子や他のオルフェノクの追撃は止まない。絶体絶命の窮地に陥ったところで、琢磨からベルトを取り戻した草加が、新たな力、アクセルメモリーを手土産に姿を表す。
アクセルメモリーの力でファイズアクセルフォームに進化を遂げた巧は、圧倒的な力で冴子たちを返り討ちにするのだった。
業を煮やした村上は、改めてジェイに変わる、新しいラッキークローバーのメンバーを探すことを画策する。

巧たちの側では、真理を中心とした人間関係に変化・確執が生まれ始める。真理が木場に好意を抱いていることを知った草加は、本心を隠して木場に接触。彼がオルフェノクだと知ったことで、彼を排除しようとする。草加の偏執的なまでの真理への想いを訝しんだ巧は、草加に真意を問い質すのだった。

感想

  • 仮面ライダー・乾巧の完成
    • ピザ屋の店長・ドルフィンオルフェノクの一件で、乾巧は完全にブレない軸を手にしたことを証明しましたね。
    • 「あんたは人間だ。これからも人間として生きてゆけ」ということで、オルフェノク=怪物ではない。オルフェノクもまた人間である。そして「人間を殺すオルフェノク(人間)を倒す」という罪は、全部俺が引き受けるよ、と。
    • これ以降の巧は、なんとなくかなり器の大きい人間になっちゃったような気がする。草加のクズい部分もしっかり受け入れて相手してるし。木場とかとの人間関係も良好。成長したんだなあ。
    • オルフェノク=人間ということで、以後なんとなく自分の中で、この「仮面ライダー555」は人間対人間のドラマとして見るようになった気がするなあ。詳しくは7巻の感想で書く。
  • 奪われる率がえらい高いファイズベルト
    • この6巻の冒頭で琢磨さんにベルトを奪われ琢磨ファイズに襲撃された巧っくんは、6巻のラストで海堂にベルトを盗まれ琢磨ファイズに襲撃されるのでした。4話中2話盗まれてるんですけど。
    • 思えばこの作品は冒頭から、しょっちゅうベルトが奪われて敵がファイズになって酷い目に遭っている。適当に数えただけで、既に4回くらい、オルフェノクファイズに変身している。
    • これは結構象徴的なことで、敵が主人公ライダーに変身するって、他のライダーには在り得ない展開なんだよな。この世界の仮面ライダーは、決して特別な正義の象徴ではないという。巧が変身しない限りはヒーローではない。良いも悪いもリモコン次第。そう思うと、本当に独特なライダーだなー。
  • 超格好いいアクセルフォーム
    • クロックアップの原型・アクセルフォーム。
    • 10秒間だけ1000倍の速度で動けるという脅威の力で、あれだけ強敵だったラッキークローバーも赤子をひねるようにボッコボコだ。琢磨さんとナマコオルフェノク相手に見せた2段クリムゾンスマッシュは素晴らしかった。こう言っちゃ何だが、後の仮面ライダーアクセルトライアルより格好いいよ。
    • あまりに無敵すぎるのか7巻になったら出て来なくなったけど。
  • 真理周りの恋の鞘当てというか、草加大暴走というか。
    • 前に書いた相関図ほぼそのままになってきましたね。真理は、初期のワガママが出なくなって、なんか普通の女の子っぽくなったぞ。その分、草加の暴君っぷりが際立つぞ。ラッキークローバーに入ろうとするわ、木場をSATSUGAIしようとするわ、オルフェノクの弱みにつけ込むわ、やりたい放題。
    • 「真理は、俺の母親になってくれるかも知れない女だ!」何故ここでシャア。
    • 「真理と俺の過去は同じだ」なるほど判らん。
    • こんな面白い草加に、舌打ち一つせず付き合ってあげる巧っくん。本当に器の大きい男になったわい。
  • その他
    • 何気に琢磨さん負けが込んでる。冴子さんは最初から相手がアクセルフォームだったりして、そもそも見せ場がない。そろそろ、扱いが悪くなってきたぞラッキークローバー。
      • ファイズのベルト奪って、意気揚々と草加のところに行ったのに、戦闘シーンすら省かれて返り討ちにあってる琢磨さん。よく次のシーンで偉そうに出てこられたな。その後は甘えん坊のネタキャラになったけど。どうなのそれ。
    • ナマコオルフェノクの登場シーンは意味不明で怖い。何で公園で大量殺害した上で、持参の弁当食べてるの。何故台詞一切無いの。怖い。しかも、1話で退場。もう一人のB-BOYの方が寿命が長かった。何なの。
    • ラビットオルフェノク可愛い。尻尾もふもふ。

という訳で、7巻も早めに感想をば。

仮面ライダー555 VOL.6 [DVD]

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『仮面ライダー555 DVD5巻』

あらすじ
人の心を持ったオルフェノクの存在を知り、戦うことが出来なくなった巧。しかし、彼の前でまた別のオルフェノクが人間を殺す場面を目の当たりにし、オルフェノクを殺すことも自分の葛藤も全て汲んだ上で、改めて戦い続ける道を選ぶ。
そんな巧たちに、ファイズドライバーを狙うラッキークローバーの刺客たちが襲いかかる。
最初の刺客であるジェイをなんとか撃退したものの、続けて迫るセンチピードオルフェノク・琢磨や、木場たちを裏切り者として粛清しようとする冴子を前に、巧は為すすべなくベルトを奪われてしまうのだった。


感想

  • 復活の仮面ライダー
    • 良心を持ったオルフェノクが居ようと、そのことでどれだけ悩もうと、それとは関係なく人に害を為すオルフェノクは存在しており、葛藤している端から人が死んでいく。なので悩む前に、あるいは悩みながらも、それでも仮面ライダーは戦わねばならぬ。
    • と、いう流れで復活した巧さんでした。うーん、微妙。流れが悪いとは言わないが、その辺のことは十分理解した上で今までも戦っていたと思っていたので、今更な感じがあった。
      • 1巻:成り行きで仮面ライダー
      • 2巻:人の夢を守るためにライダーとして戦うと誓う
      • 3巻:仮面ライダーとして戦うことがアイデンティティーとなる
      • 4巻:「良い怪人」が居ることを知り、戦いに疑問を持ち始める
      • 5巻:「良い怪人」が居ることも踏まえて、それでも戦う覚悟を決める←今ここ
    • と、いう流れで、しっかり丁寧に仮面ライダーとしての乾巧の成長は描いていると思うんだが。段階は踏まえているんだけど、4巻で生まれた葛藤に、5巻でしっかり答えを出してるとは言い難いように感じたんだな。「戦うことが罪なら、俺が背負ってやる!」と言い切った巧だが、実際に今後、結花と対峙することになった時にどうするのかと言うアンサーは出してないし。ちょっと多くを求め過ぎだとは思うが、何にせよ消化不良だった。
      • こういう葛藤への一番優等生な解答は、ロラン・セアックですよな。「僕は二年前に月から来ました。けど、月の人と戦います。だけども、地球の人とも戦います。人の命を大事にしない人とは、僕は誰とでも戦います! 」つって。「オルフェノク=悪」の図式に囚われず、良いと思った相手はオルフェノクでも守り、悪いと思った相手は人間でも叩きのめす。そうすれば筋が通る。
      • それすると仮面ライダーでは無くなってしまうが。良いやつだろうと悪いやつだろうと、人間を守る。それも仮面ライダーの在るべき姿。
    • という訳で、見てる側の悩みも尽きない。巧が出す次のアンサーに期待しておこう。
    • 木場は少し水を開けられたなー。「過去がオレを殺しにやってきた」的エピソードだったので、彼の成長にも使えたはずなんだけど。
  • ずっと啓太郎のターン!
    • わがままな幼女のわがままに振り回される啓太郎が描かれる18〜19話。啓太郎の狂人度が試される名エピソードだった。
    • かき氷を食べたいと言われれば、かき氷器を買ってきて作ってやる。アイドルになりたいと言われれば、服を買って通りすがりの人に拝み倒してコンサートを開いてやる(世が世なら啓太郎Pとか呼ばれてた)。だが洗濯物。テメーは駄目だ。
    • 相変わらずの空回りなんだけど、最後には結果として彼の所持スキルが功を奏して事件は解決。
    • 啓太郎の駄目なところは、やりたいことと、やるべきことと、やれることが、常に全て壊滅的に噛み合ってないところなんだよなあと改めて思う。まあ、それだけじゃないけど。
      • やりたいこと:皆を幸せにする(漠然)
      • やるべきこと:仕事
      • やれること:洗濯
    • 今回は、この3つが見事に合致したお陰でめでたしめでたしとなりました。やりたいこと(少女を幸せにする)に対してやるべきこと(少女の母親の記憶を取り戻す)のためにやれること(洗濯)をやった。と言う。ストンと落ちるいい話になった。
    • 啓太郎はこのアハ体験を有効活用するべきなんだけど、その次の話には仕事を増やしつつまたピザ屋の手伝いをしようとしていたので、まるで成長していない…。
      • しかし、「守銭奴の少女」「入院中の母親」「犬(チャコ)」って、家なき子ですか…。ファイズが9年前だということを踏まえてもいろいろ古いよ。確認したら、家なき子が94年でファイズが03年放映だった。時が暴走する。
  • さらばジェイ
    • 今まで数々の見せ場で我々を魅了し続けてくれたラッキークローバーの雄、イケメン・ジェイが遂に退場。3つの命全てを有効に使い、ライダーの必殺技演出の華々しい見せ場として散ってくれたこの心優しき男に、猫柳が無意識にのうちにとっていたのは“敬礼”の姿であった――。涙は流さなかったが、無言の男の詩(うた)があった――
      • クリムゾンスマッシュからのグランインパクト。強靭なオルフェノクの協力が不可欠であるこのプロレス的珠玉コンボを、見事にこなしてくれた。一座建立の場と相成り申した。
    • 次はいよいよ琢磨さんと冴子さんが本格的に動き出す。新人ラッキークローバー候補とかも出てきて、次も楽しませてくれそうだ。
  • その他
    • 他のオルフェノクと戦うファイズを見て、過去の経験から裏切り者の粛清中と判断して乱入する木場。説得力のあるいい誤解だと思った。
    • トードスツールオルフェノク。ノー説明でジャグリングしつつ一輪車に乗り、「遊ぼうよ!(甲高い)」と叫びながら少女を追い掛け回すピエロ。怖い。ノー説明でキノコオルフェノクに変身する。目的も行動基準も全く理解出来ないのが怖い。少し心が通い合ってきた少女と啓太郎の間に、ジャグリングのクラブを投げて乱入するシーンのなんとも言えない狂気に、引きつった笑いが止まらない。
      • ていうか、幼女を追い掛け回すピエロがキノコに変身て。怖いわー。井上敏樹怖いわー。
    • 人間のままでいたいオルフェノクが実は結構いっぱいいると言うのは、好みの展開。冴子さんが粛清した一般人オルフェノクが着ぐるみも用意された上で3コマで退場とか、贅沢かつ深みがあってよろしい。
      • 「極上のシャンパンで人生最後の晩餐をお楽しみ下さい」という面倒くさい殺害予告を好む冴子さん。本人が楽しいだけで、シャンパン送られた奴の誰一人として意図を理解していないというのがまた。こんな奴ばっかりだよ!
  • 今回草加の出番はありませんでした。が、3つ目のベルトの話が出てきた。あと、どうやらいよいよ次巻で新フォームが出るようだ。やっぱり、これくらいのタイミングで新フォーム出たほうが、有難味があっていい気がする。

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『仮面ライダー555 DVD4巻』

あらすじ
オルフェノクからベルトを守るための手がかりを求めて、真理たちは流星塾同窓生の一人、草加雅人の元を訪ねる。
草加と出会うことが出来たものの、それと同時に流星塾の生き残りたちの前に再びラッキー・クローバーの刺客が現れる。苦戦するファイズを前に、草加仮面ライダーカイザへと変身。敵を圧倒する。
真理たちの事情を聞いて「協力して戦う」と持ちかける草加。そんな彼に対して不信感を拭えない巧は、一人で戦おうとして手傷を負ってしまう。
負傷した巧は、その場に偶然通りかかった結花に介抱され事無きを得たが、直後に彼女がオルフェノクであることを知る。人の心を残すオルフェノクが存在することに衝撃を受けた巧は、仮面ライダーとして戦うことに違和感を覚え始めるが…。


感想

  • 大暴れ草加雅人
    • 社長に匹敵する面白キャラ、草加の登場であります。
    • 昔はいじめられっ子だったが、今は大学の花形でテニス部、馬術部、フェンシング部の主将を兼任し、合気道も使いこなす完璧超人。ルックスもイケメンだ。性格はかなり悪い。
      • だが、初登場時は何故かえらく鼻の穴を強調するアングルだったので、以後見るたびに「鼻…」として認識されている悲劇的伝説アルよ。
    • 人にテニスボールをぶつけそうになって、「すまない。どうやらスイングが乗りすぎてしまっているようだ」とか謝罪しながらナチュラルに自慢が出来る、煽りの天才。そりゃ巧っくんだってキレる。だが、馬糞を踏んだのは自業自得だぞ。
    • 小学生のいじめられていた頃、自分を助けてくれた真理に対して好意を持っているが、その頃の真理の写真を財布に入れて持ち歩いているのは流石にどうかと思う。しかもそれを、真理本人に見せるとか。普通ならドン引きだけど、イケメンなら許される、の、か…?
  • 草加カイザ。仮面ライダー草カイザ。
    • そんな草加仮面ライダーに。幼少期いじめられて卑屈な性格になったことで、氷の精神インプット完了。残虐ファイトでオルフェノクをぶちのめすぜ!!
    • まあ、格好いいですよ。とても格好いい。カイザブレイガンも格好いいが、オルフェノクを相手に合気道を駆使するところが素敵。関節があるなら、怪人だろうとなんだろうと技は掛かる…っ!ライオンへのサブミッション…ッ!!
      • オルフェノクがパンチしてきたところを捌いて小手返し掛けて投げ飛ばしながら飛び蹴りをかますコンボは、思わず巻き戻して二回見た。「まさか……!奴は、柔法も使えるのか……!??」と、キング見た時の伊沢マサキの真似をして慄きながら。
    • さらに乗り物はサイドバッシャー。わー!すごーい!バトルメックみたーい!
      • 逃げるカイザを追いかけていったらアレが出てきた時のオートバジンさんの切なさと言ったら。ギブアーーーップ!ギブアーーーップ!!
  • 今回も面白いラッキー・クローバーの人たち
    • ジェイの命も残りあと一つとなったところで、満を持して登場するムカデ人間ことセンチピードオルフェノクの琢磨さん。常に「poem」と書かれた本を持ち歩きながら戦う圧倒的中2センスの持ち主。
      • 「まだまだ楽しめますよ。詩に続編があるように」っつって、懐から「poem」に重ねて「new poem」が出てきた時は本当に大笑いした。
    • そんな面白琢磨さんだが、木場たちを三人まとめて圧倒できるくらいに強い。腰つきもセクシー。強キャラとしての資格十分。
    • ジェイも格好いい大剣持ちだしてファイズに一矢報いたし、ラッキー・クローバーの株はまだまだ安泰だな。
  • 巧と結花
    • 結花は女子高生だけど、全然そう見えないのは常態で放っている幸薄オーラのせいだな。いついかなる時もヒャッハーな連中を引き寄せてしまう不幸体質。引き寄せてしまったら殺すしかないので、なおのこと不幸。アントライオンオルフェノクとかに改名すべきだ。
    • そんな結花に助けられた上にオルフェノクであることを知って、煩悶とする巧さん。懊悩するヒーロー。
    • 今までの敵は問答無用で人を襲ってた奴ばっかりだから、「元人間」と言う認識が無かったんだな。知ってしまったら、もう戦えない。巧は優しい男です。
    • だからって、結花を攻撃するカイザに背後から黙って殴りかかるのはどうかと思う。「口で言やー判るんだよー!」ってなもんで、私怨を疑われても何も言い返せないと思うよ。巧は概ね不器用な男です。
    • 結花のようなのがいることを知って、新たな覚悟を迫られる巧。これはさらに一皮剥ける予感。
  • ドロドロ恋愛模様
    • 相関図をpipeoで作ってみました

    • 13話まで見たところで思い出したが、学生当時に自分がファイズ見るのやめたのって、この泥沼恋愛模様に嫌気が差したからだった気がする。仮面ライダーでなんでそんな昼ドラ見せられなきゃならんのだ、っつって。若かったなあ。
    • 今じゃあ大好物です。この程度じゃ足りないくらい。もっと嫉妬とグリードをぶつけあって欲しい。そういう点では草加には期待せざるを得ない。
    • 基本は真理中心の相関図と、結花中心の相関図に分かれる。まあ、女の子がそれだけしかいないからなんだけど。巧と木場はあんまり絡まない。木場にはトラウマがあるからね。ウマだけに。
  • その他
    • よそ見している草加に足払いを掛けたらあっさり避けられた時の、巧と草加の間の空気。巧は基本的に小物です。
    • 「…海堂は躊躇なく逃げるな」「ああ」未だにスネークオルフェノクとして活躍したことがない海堂。大丈夫なのか。
      • そんなダメ人間海堂が大好きな結花さん。体質だなあ。
    • 水を欲しがる負傷木場を黙って見下ろし、水をこぼしたら怒り出す草加には生々しい怖さがあった。昼ドラ的な。
    • 普通に歩いてたらいきなり目の前を矢が横切って、サラリーマンが「ギャー!!」つって倒れた。見たらボウガンを構えたオルフェノクがいた。そんな感じのフライングフィッシュオルフェノクさん。いい狂人だ。

まずは次回。予告を見るかぎりかなりいい感じの覚悟を固めてそうな巧の活躍に期待しよう。

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